ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、4日続落

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4日続落。終値は151.41円と前営業日NY終値(152.61円)と比べて1円20銭程度のドル安水準だった。10-12月期米非農業部門労働生産性速報値や10-12月期米単位労働コスト速報値、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことが分かると全般ドル売りが先行。前日の12月毎月勤労統計の結果や本日の田村直樹日銀審議委員の発言を受けて、「日銀の追加利上げの時期が早まる」との観測が高まる中、円買いが入りやすい面もあり、4時30分過ぎには一時151.24円と昨年12月11日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
 前日の赤沢経済再生相や本日の加藤財務相の発言を受けて、「日本政府要人からインフレを意識する発言が出たことで、日銀の利上げ継続は既定路線とみる市場参加者が増えたようだ」との指摘もあった。

 ユーロドルは3営業日ぶりに小反落。終値は1.0383ドルと前営業日NY終値(1.0403ドル)と比べて0.0020ドル程度のユーロ安水準だった。ポンドドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いが先行すると、21時30分過ぎに一時1.0353ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋った。低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りがじわりと強まると1.0396ドル付近まで下値を切り上げた。

 ユーロ円は続落。終値は157.27円と前営業日NY終値(158.75円)と比べて1円48銭程度のユーロ安水準。日銀の追加利上げ観測を背景に円買い・ユーロ売りが入ると、4時30分過ぎに一時157.04円と昨年12月4日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。

 メキシコ中銀はこの日、市場予想通り政策金利を現行の10.00%から9.50%へ引き下げることを決めたと発表。声明では「インフレ環境によりさらなる利下げが可能」「0.50%のさらなる利下げの可能性」との見解が示された。今回の利下げは昨年3月に政策金利を過去最高の11.25%から引き下げ始めて以来、最大の利下げ幅。今後も同様の利下げを行う可能性が示唆されるとペソ売りで反応した。ドルペソは20.4164ペソから20.51ペソ台までペソ安に振れたほか、ペソ円は7.41円台から7.37円台まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:151.24円 - 152.89円
ユーロドル:1.0353ドル - 1.0405ドル
ユーロ円:157.04円 - 158.86円

(中村)
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