ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、3日続落

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は152.61円と前営業日NY終値(154.34円)と比べて1円73銭程度のドル安水準だった。1月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が18.3万人増と予想の15.0万人増を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時153.21円付近まで下げ渋った。
 ただ、1月米ISM非製造業指数が52.8と予想の54.3を下回ると全般ドル売りが優勢に。1時前には一時152.12円と昨年12月12日以来の安値を更新した。東京時間発表の12月毎月勤労統計の結果を受けて、「日銀の追加利上げの時期が早まる」との観測が高まったことも引き続き相場の重しとなった。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0403ドルと前営業日NY終値(1.0379ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.4001%前後と昨年12月18日以来の低水準を付けるとユーロ買い・ドル売りが進行。米ISM非製造業指数の下振れもユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.0442ドルと日通し高値を更新した。レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストが「ディスインフレの過程は順調に進んでいる」としながらも、「インフレに新たな上振れリスク発生の可能性」「インフレの減速は予想以上に時間がかかる恐れ」と述べたこともユーロ買いを誘ったもよう。
 ただ、一目均衡表雲の下限が位置する1.0444ドルや1月30日の高値1.0467ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

 ユーロ円は反落。終値は158.75円と前営業日NY終値(160.20円)と比べて1円45銭程度のユーロ安水準。23時過ぎに一時159.60円付近まで上げたものの、戻りは鈍かった。ドル円の下落につれた売りが出ると一時158.50円と本日安値を付けた。日銀の追加利上げ観測を背景に円買いが入りやすい面もあった。

本日の参考レンジ
ドル円:152.12円 - 154.46円
ユーロドル:1.0370ドル - 1.0442ドル
ユーロ円:158.50円 - 160.31円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。