NY株見通し-利下げ見通しを巡りパウエルFRB議長議会証言に注目

 今晩はパウエルFRB議長議会証言に注目。

 昨日は主要3指数がそろって反発した。トランプ米大統領が鉄鋼やアルミなどの輸入品に25%の関税を課すとしたものの、警戒感はそれほど強まらなかった。ダウ平均はマクドナルドの大幅高も追い風となり、167.01ドル高(+0.38%)で終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.67%高、0.98%高で終了した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の16.54ポイントから15.81ポイントに低下した。

 今晩の取引では、ハイテク株を中心に前日に大きく上昇したことで上値の重い展開が予想されるが、年内の利下げ見通しを巡り、米上院銀行委員会でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の証言が焦点となりそうだ。市場では年内1回の利下げが予想されているが、パウエルFRB議長の議会証言が利下げに消極的なタカ派的内容となれば、利下げ期待の一段の後退が相場の重しとなりそうだ。

 また、足もとのインフレ動向を巡り、水曜日に1月消費者物価指数(CPI)、木曜日に1月生産者物価指数(PPI)の発表を控えていることも様子見姿勢を強めそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントはパウエルFRB議長議会証言のほか1月NFIB中小企業楽観度指数など。このほか、ボウマンFRB理事、ハマック米クリーブランド連銀総裁、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁の講演なども予定されている。決算発表は寄り前にデュポン、ヒューマナ、コカ・コーラ、引け後にスーパー・マイクロ・コンピューターなどが発表予定。
(執筆:2月11日、14:00)

(小針)
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