株式明日の戦略-連日の3桁高で下値不安は和らぐ、あすは中銀イベントを前に様子見か

 17日の日経平均は大幅続伸。終値は343円高の37396円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1224/値下がり364。三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手がそろって急伸。直近のリリースで防衛関連との見方が強まった三菱電機のほか、東京計器、細谷火工、豊和工業など、中小型の防衛株にも資金が向かった。東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシアなど半導体株の一角が大幅上昇。観測報道を材料に第四北越FGが値を飛ばした。美容関連の商品を扱うアクシージアやヤーマンは下方修正発表を発表したものの、株価は強い買い反応となった。

 一方、リクルートHDが5.5%安と弱さが目立った。値がさのディスコ、ファーストリテイリング、キーエンスなどが軟調。決算を受けてポールトゥウィンやMacbeeが大幅安となった。前期が大幅増益着地となり、創立45周年記念配の実施も発表した丸千代山岡家は、今期の見通しが保守的と受け止められて2桁の下落率となった。

 日経平均は大幅高。高く始まったにもかかわらず、そこから一段と上を試す動きが見られなかったことには物足りなさもある。それでも14日の263円高に続いての3桁上昇は、下値不安を和らげる。14日に終値で37000円を上回り、きょうは場中に37500円を上回る場面があった。米国株は14日の上昇でコツンと底を打ったようにも見えるだけに、動きが良くなってくるようなら日本株にもプラスの影響が期待できる。

 あす18日から19日の日程で日銀金融政策決定会合とFOMCが開催される。どちらも政策変更はないとみられているが、中銀トップがどういったメッセージを市場に届けるかは注目される。あすの日本株はこれらのイベントを前に様子見姿勢が強まるだろう。きょうの終値は37396円。再び37000円を割り込んでしまうとセンチメントが急速に悪化する可能性があるだけに、あすは下げたとしても大崩れを回避できるかが重要となる。

(小針)
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