株式明日の戦略-米国株安を跳ね返してプラスを確保、あすは為替に要注目

 12日の日経平均は反発。終値は25円高の36819円。

 一方、アドバンテストやレーザーテックなど半導体株の一角が大幅安。商船三井など海運大手3社がそろって下落した。決算が失望材料となった三井ハイテックが急落。トライアルが一時15%近く上昇したところから引けでは5.8%安と乱高下した。株主優待の廃止や社長辞任を発表したREVOLUTIONがストップ安比例配分となった。

 日経平均は小幅高。概ね堅調に推移しただけに25円高というのは物足りなさもあるが、米国株安を跳ね返してプラスで終えたことは評価できる。本日の米国では、2月の消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIが弱めでインフレに対する過度な警戒が和らぐようなら、米国株にはポジティブな影響が見込まれる。強い結果となればその逆で、ただでさえ政治絡みのニュースで動きが悪くなっている米国株に、インフレの警戒再燃という悪材料が加わる。

 日本株を見る上ではこれに為替が絡んでくる。CPIが弱い場合に米国の長期金利が大きく低下するようだと円高(ドル安)が進むリスクがある一方、CPIが強くても米金利が上昇すれば円安(ドル高)が期待できる。いい塩梅になって米国株が大幅高となり、リスクオンの円安が進むというのが理想的だが、今の米国株がネガティブな材料に敏感になっているのは気になるところだ。現状では円高にいったんブレーキがかかってほしい局面。日経平均はきのうの戻りときょうの上昇で下振れ懸念が後退しつつあるだけに、米CPIを消化してスカッと37000円の節目を突破する展開に期待したい。
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