NY株見通しー今週は経済指標、FOMC、エヌビディアの開発者会議に注目

 今週のNY市場は経済指標、米連邦公開市場委員会(FOMC)、エヌビディアの開発者会議などに注目。

 先週はダウ平均が1313.53ドル安(-3.07%)と2週続落し、S&P500が2.27%安、ナスダック総合も2.43%安とともに4週続落した。週末金曜日は買い戻し優勢となったがものの、トランプ関税による景気悪化、物価上昇、貿易摩擦激化などへの懸念が強まり、週間ではダウ平均が2023年3月以来の大幅安を記録。S&P500は木曜日に高値から10%超下落し、「調整相場」入りとなった。前週に「調整相場」入りしたナスダック総合も一時高値からの下落率を14%超に拡大した。

 今週は景気悪化懸念が強まるなか、月曜日に発表される2月小売売上高や木曜日発表の2月中古住宅販売件数などの経済指標に注目が集まる。利下げ見通しを巡っては水曜日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)や、その後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長記者会見に要注目となる。今会合では政策金利の据え置きが確実視されているものの、市場では年内の利下げ見通しが従来の2回(0.50%)から3回(0.75%)に高まっており、これまで利下げを急ぐ必要がないとの発言を繰り返してきたパウエルFRB議長の発言が注目される。

 また、AIラリーの行方を巡っては、17-21日に開催されるエヌビディアの年次開発者会議「GTC」が焦点となる。エヌビディアの株価は高値から20%超下落し「弱気相場」入りとなったが、GTCでは次世代のAIチップの発表が予定され、GTCを受けた株価動向に注目が集まる。

 今晩の米経済指標・イベントは3月NY連銀製造業業況指数、2月小売売上高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:3月17日、14:00)
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