NY為替見通し=ドル円、明日の日米金融イベントを前に買い戻し続くか見極め

 本日のNY市場でのドル円は、明日の日米の金融政策発表を前に、買い戻しの動きが続くか見極めることになるか。

 昨日のNY市場では、弱い米経済指標の発表が相次いだがドル円の下値は限定的となり、米長期金利が上昇する中で切り返すと、米株高も追い風となり、約2週間ぶりに終値で149円台を回復した。市場では、明日の日米金融政策発表を前に、ドル売り・円買いポジションの調整が出たとの声も聞かれる。日足チャート上でも、一目均衡表の転換線や12日につけた直近高値149.19円を上抜いていることから、上値を試しやすい流れにある。

 本日、米国では住宅関連のほか、2月鉱工業生産や設備稼働率が発表予定。昨日の例を踏まえると、直後の反応を見た後は、指標を受けた米長期金利の動きのほか、株価の動向に警戒したい。もっとも、明日に日米の金融イベントを控えていることもあり、動きが一巡すると手控えムードが広がる事も考えられる。

 そのほか、本日は米露首脳が電話会談を行い、ウクライナでの停戦実現に向けた話し合いがなされる見通し。協議が前進して停戦実現の可能性が高まればユーロにとって追い風となることが予想されると共に、リスク回避ムードが和らいで株高となればクロス円を押し上げることも想定される。ただし、領土問題でロシアが簡単には譲歩するとは思えず、協議が進展しないことも想定される。その場合、市場に漂っていた楽観的ムードが後退する恐れがある点には留意したい。


想定レンジ上限
・ドル円は、日足・一目均衡表の基準線150.67円。超えると3日高値151.30円
・ユーロドルは、昨年10月3日高値1.1049ドル

想定レンジ下限
・ドル円は12日高値149.19円。割り込むと17日安値148.31円
・ユーロドルは、日足・一目均衡表の転換線1.0857ドル


(川畑)
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