NY株見通し-今週はトランプ関税の詳細や3月雇用統計などの経済指標に注目

 今週のNY市場はトランプ関税や経済指標に注目。先週はダウ平均が0.96%安、S&P500が1.53%安、ナスダック総合が2.59%安とそろって反落。S&P500とナスダック総合は6週間で5週下落となった。3月月初来ではダウ平均が5.15%安、S&P500が6.27%安、ナスダック総合が8.09%安とそろって大幅に2カ月続落ペースとなった。方針が定まらないトランプ関税の行方や景気減速懸念などでリスク回避姿勢が強まったことでS&P500は2月中旬に付けた史上最高値から一時10%超下落し、先週末は最高値から9.17%安の水準で終了した。

 今週は4月2日に発動されるトランプ関税の詳細が焦点となりそうだ。関税の内容が明らかになり不透明感が後退することが期待されるが、内容が厳しいものとなれば、物価上昇懸念や景気減速懸念、貿易戦争激化懸念などがリスク回避の動きを強めそうだ。また、今週は重要な経済指標の発表も多い。足もとでは景気減速と物価高の同時進行によるスタグフレーション懸念も高まっており、金曜日に発表される3月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)のほか、火曜日の3月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月JOLTS求人件数、木曜日の3月ISM非製造業総合指数(PMI)などにも要注目となる。

 今晩の米経済指標・イベントは3月シカゴ地区購買部協会景気指数、3月ダラス連銀製造業景況指数など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:3月31日、14:00)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。