NY株見通し-今週は関税問題が引き続き重しか インフレ動向や1Q決算発表にも注目
今週のNY市場は神経質な展開か。先週はダウ平均が7.86%安となったほか、S&P500が9.08%安とコロナパンデミックの2020年以来の急落となり、ナスダック総合も10.02%安と2桁の急落となり、主要3指数がそろって大幅に2週続落した。水曜日引け後にトランプ米大統領が広範な国に対して一律10%の関税を課すとし、中国、日本、韓国、EUなどにより高率の「相互関税」を課すと表明したほか、金曜日に中国が米国からの輸入品に同率の34%の報復関税を課すとしたことで週後半に急落した。S&P500は木曜日に4.84%安、金曜日に5.97%安となり、2日連続での4%超の下落は2020年3月のコロナパンデミック時と2008年11月の金融危機以来となった。ナスダック総合は昨年12月の最高値から22.73%安となり、「弱気相場」入りし、S&P500も2月の史上最高値から17.42%安となった。週末の動きでは、ラトニック米商務長官が6日、トランプ関税の延期はないと述べた。
今週はトランプ関税や相手国の報復関税問題が引き続き相場の重しとなりそうだ。S&P500は高値から17%超下落し、昨年8月安値を割り込んだ。ナスダック総合に続いて高値から20%超下落の「弱気相場」入りとなるか、売られ過ぎとの見方から反発となるかに要注目となる。投資家の不安心理を示すVIX指数は45.31ポイントと、センチメントは大幅に悪化しており、引き続き関税問題をにらんだ神経質な展開となりそうだ。経済指標では3月消費者物価指数(CPI)、3月生産者物価指数(PPI)、4月ミシガン大1年先・5年先期待インフレ率速報値が発表予定で、足もとの物価動向や利下げ見通しが焦点となる。企業決算は第1四半期決算発表がスタート。水曜日にデルタ航空、金曜日にはJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、モルガン・スタンレーなど大手銀行の発表がスタートする。
今晩の米経済指標・イベントは3月雇用傾向指数、2月消費者信用残高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:4月7日、14:00)
(山下)
今週はトランプ関税や相手国の報復関税問題が引き続き相場の重しとなりそうだ。S&P500は高値から17%超下落し、昨年8月安値を割り込んだ。ナスダック総合に続いて高値から20%超下落の「弱気相場」入りとなるか、売られ過ぎとの見方から反発となるかに要注目となる。投資家の不安心理を示すVIX指数は45.31ポイントと、センチメントは大幅に悪化しており、引き続き関税問題をにらんだ神経質な展開となりそうだ。経済指標では3月消費者物価指数(CPI)、3月生産者物価指数(PPI)、4月ミシガン大1年先・5年先期待インフレ率速報値が発表予定で、足もとの物価動向や利下げ見通しが焦点となる。企業決算は第1四半期決算発表がスタート。水曜日にデルタ航空、金曜日にはJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、モルガン・スタンレーなど大手銀行の発表がスタートする。
今晩の米経済指標・イベントは3月雇用傾向指数、2月消費者信用残高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:4月7日、14:00)
(山下)