NY株見通し-今週は発表が本格化する第1四半期決に注目

 今週のNY市場は決算発表に注目。先週はダウ平均が1897.85ドル高(+4.95%)、S&P500が5.70%高、ナスダック総合が7.29%高とそろって3週ぶりに大幅反発。S&P500は2023年11月以来の大幅高となり、ナスダック総合は2022年11月以来の大幅高を記録した。トランプ関税で混乱が続く中、前週末に中国が報復関税を発表したことで週初は不安定な展開となったが、トランプ大統領が水曜日に「相互関税」を90日間、一時停止すると発表したことで急速に買い戻しが強まった。しかし、月初来ではダウ平均が4.26%安、S&P500が4.43%安、ナスダック総合が3.32%安とそろって大幅安となった。ボラティリティの高まりを受けて、投資家の不安心理を示すVIX指数は前週末の45.31ポイントから先週末は37.56ポイントに低下したものの、月曜日には一時60.13ポイントまで上昇した。

 今週発表が本格化する企業の第1四半期決算に注目が集まる。週末にスマホやPCなどのハイテク製品が「相互関税」の対象から除外されるとの報道があったことで、過度な警戒感が後退することが期待されるが、関税政策を巡る不透明感が引き続き重しとなることが予想され、こうした中で発表される主要企業の決算やガイダンスが焦点となる。関税による先行き不透明感を理由に多くの企業が見通しの取り下げや見通しレンジを下方に拡大した場合は、業績悪化見通しが相場の重しとなりそうだ。今週はゴールドマン・サックス、ジョンソン&ジョンソン、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ユナイテッド・エアラインズ、D.R.ホートン、ユナイテッドヘルス、アメリカン・エキスプレス、ネットフリックスなどS&P500採用の約30銘柄が第1四半期決算を発表する。経済指標は4月NY連銀製造業業況指数、3月小売売上高、3月住宅着工件数など。

 今晩の米経済指標・イベントはウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演など。企業決算は寄り前にゴールドマン・サックス、M&Tバンクが発表予定。(執筆:4月14日、14:00)
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