ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、3日続落

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は142.45円と前営業日NY終値(143.70円)と比べて1円25銭程度のドル安水準だった。米関税政策への警戒感が根強い中、ダウ平均が一時450ドル超下落するとリスク回避の円買い・ドル売りが先行。23時前に一時142.36円と日通し安値を更新した。
 ただ、4月30日の安値142.17円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。ダウ平均が50ドル安程度まで下げ幅を縮めたことも相場を下支えし、一時143.03円付近まで値を戻した。
 もっとも、ダウ平均が再び弱含むとドル円の上値も重くなった。好調な米10年債入札をきっかけに米長期金利が低下に転じたことも相場の重しとなり、4時30分過ぎには142.36円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.1370ドルと前営業日NY終値(1.1315ドル)と比べて0.0055ドル程度のユーロ高水準となった。ドイツ議会の第2回首相指名投票で「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」のメルツ氏が首相に選出されると、独政局不安が後退しユーロ買いが先行。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.1381ドルと日通し高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時99.17まで低下した。

 カナダドルやメキシコペソは上昇。トランプ米大統領がカーニー加首相との会談後に開いた記者会見で「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の再交渉が始まる可能性」「カナダと友好関係を築くだろう」と発言したことなどを受けた。カナダドルは対米ドルで一時1.3751カナダドルまで買われ、昨年10月中旬以来の高値を更新。また、メキシコペソは対ドルで一時19.6219ペソまで買われた。

 ユーロ円は3日続落。終値は161.98円と前営業日NY終値(162.61円)と比べて63銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが出ると、22時過ぎに一時161.60円と本日安値を付けた。ただ、そのあとはドル相場となったことで162.00円を挟んだもみ合いに終始した。

本日の参考レンジ
ドル円:142.36円 - 144.28円
ユーロドル:1.1280ドル - 1.1381ドル
ユーロ円:161.60円 - 162.95円

(中村)
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