ニューヨーク外国為替市場概況・2時 ドル円、堅調

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は堅調。2時時点では145.72円と24時時点(145.01円)と比べて71銭程度のドル高水準。米英間の貿易協定締結後のトランプ米大統領の会見で、今週末の米中会談は「実質的な交渉」「交渉がうまくいけば、対中関税を引き下げる可能性」と発言するなど、米中通商摩擦解消を期待させる発言だったことがドル円を支えた。更に英国がボーイングの航空機を100億ドルで購入することを発表したことや、トランプ大統領が「今すぐ株を買った方がいい」と発言すると、米株式市場が上げ幅を広げドル円も連れて145.79円まで強含んだ。
 なお、ボーイング社の株は大幅高になっている反面、トランプ大統領が「マテル社が米国外に移転した場合は玩具に100%の関税を課す」と発表すると、同社株が一時急落するなど、株式市場の個別銘柄も大統領発言で乱高下している。

 ユーロドルは弱含み。2時時点では1.1225ドルと24時時点(1.1278ドル)と比べて0.0053ドル程度のユーロ安水準だった。東京時間夕刻につけた1.1270ドル近辺が支えになっていたが、トランプ発言を受けて同水準を下抜けると1.1221ドルまで弱含んだ。

 ユーロ円は高値圏もみ合い。2時時点では163.58円と24時時点(163.55円)と比べて3銭程度のユーロ高水準。トランプ大統領会見時は対円でのドル買いの勢いが強かったことで163.73円まで上値を広げたが、徐々に対ユーロに対してもドルが買われると上値が抑えられた。ただ、株高によるリスク選好で下値も限られ、日通し高値圏でのもみ合いが続いている。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.45円 - 145.79円
ユーロドル:1.1221ドル - 1.1336ドル
ユーロ円:162.53円 - 163.73円


(松井)
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