NY株見通しー5月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)に注目

 今晩は米雇用統計に注目。昨日は新規失業保険申請件数が予想以上に悪化したことで翌日発表の5月雇用統計の下振れ懸念が強まったことが重しとなったほか、トランプ米大統領とテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の関係悪化を受けてテスラ株が急落したこともセンチメントの悪化につながった。ダウ平均が108ドル安(-0.25%)と2日続落し、S&P500が0.53%安、ナスダック総合が0.83%安とともに4日ぶりに反落した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の17.61ポイントから18.48ポイントに上昇した。

 今晩の取引では寄り前に発表される米5月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)に注目が集まる。今週発表された経済指標は5月ISM非製造業PMIが改善予想に反して悪化し、好不況の分かれ目の50を下回ったほか、雇用指標では5月ADP民間部門雇用者数や新規失業保険申請件数が軒並み予想以上に悪化した。トランプ関税による景気減速懸念、景気後退懸念が強まっており、今晩の雇用統計も弱い結果となれば、景気後退懸念が一段と強まることが警戒される。雇用統計の市場予想は非農業部門雇用者数が13.0万人増と4月の17.7万人増から減少が見込まれ、失業率は4.2%と前月から横ばいが見込まれている。

 今晩の米経済指標・イベントは5月雇用統計のほか4月消費者信用残高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:6月6日、14:00)
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