欧州マーケットダイジェスト・13日 株安・金利上昇・ドル高

(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.09円(13日15時時点比△0.57円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.41円(△0.94円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1549ドル(△0.0020ドル)
FTSE100種総合株価指数:8850.63(前営業日比▲34.29)
ドイツ株式指数(DAX):23516.23(▲255.22)
10年物英国債利回り:4.550%(△0.073%)
10年物独国債利回り:2.535%(△0.057%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
5月独卸売物価指数(WPI)
(前月比)   ▲0.3%     ▲0.1%
5月独消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比)   0.1%       0.1%
(前年同月比) 2.1%       2.1%
5月仏消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比)  ▲0.1%      ▲0.1%
(前年同月比) 0.7%       0.7%
4月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比)  ▲2.4%      2.4%・改
(前年比)   0.8%      3.7%・改
4月ユーロ圏貿易収支
(季調済)140億ユーロの黒字 288億ユーロの黒字・改
(季調前) 99億ユーロの黒字 368億ユーロの黒字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。イスラエルがイランの核関連施設を空爆した一方、イランは報復としてイスラエルに向けて100機以上のドローンを発射。今後軍事衝突が激化し、世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が高まった。投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め、流動性が高いドルを買う動きが広がると、22時30分過ぎに一時144.48円と日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値144.57円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。0時30分過ぎには143.96円付近まで下押しした。
 なお、石破茂首相はトランプ米大統領と電話会談を行い、米関税措置に関する日米協議の結果を踏まえつつ、米関税措置に係る日本の考えを改めて伝えた。また、両首脳は日米双方にとって利益となる合意の実現に向け、担当閣僚間での協議を加速させていくことで一致した。

・ユーロドルは下げ渋り。中東情勢の緊迫を背景に「有事のドル買い」が先行すると、20時前に一時1.1489ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.1485ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。欧州中央銀行(ECB)による利下げ局面が終わりに近づいているとの見方が強まる中、押し目買いなども入りやすく、0時30分過ぎには1.1569ドル付近まで持ち直した。
 なお、NY時間発表の6月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は60.5と予想の53.6を上回った一方、1年先の期待インフレ率は5.1%と予想の6.4%を大幅に下回った。5-10年先は4.1%と市場予想に一致した。

・ユーロ円は堅調。東京午前に一時164.95円まで売り込まれた反動で買い戻しが先行。ドル円の上昇やユーロドルの下げ渋りにつれた買いが入ると一時166.59円まで上昇し、前日に付けた昨年7月以来の高値166.74円に迫った。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。中東情勢の緊迫化で投資家のリスク回避姿勢が強まると、株売りが優勢となった。前日に史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りも出やすかった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は6日続落。イスラエルのイラン攻撃を受けて、中東の地政学リスクの高まりが意識されると売りが優勢となった。個別ではアディダス(2.77%安)やポルシェ(2.54%安)、SAP(2.45%安)などの下げが目立ち、ラインメタル(2.72%高)などを除く35銘柄が下落した。

・欧州債券相場は下落。中東情勢の緊迫化を背景に原油先物相場が大幅に上昇。物価上昇圧力につながるとの見方から債券売りが出た。

(中村)
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