NY株見通し-利下げ見通しを巡りFOMC結果やパウエルFRB議長発言に注目

 今晩はFOMCに注目。昨日は中東の緊張が一段と高まったことや、それを受けて原油相場が再び上昇したこと、5月小売売上高が予想以上に悪化し景気減速懸念が強まったことなどが重しとなり、ダウ平均が299.29ドル安(-0.70%)、S&P500が0.84%安、ナスダック総合が0.91%安と、主要3指数がそろって反落した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の19.11ポイントから21.60ポイントに上昇と、センチメントは再び悪化した。トランプ米大統領はイランに対して「無条件降伏」を求めており、米国自身がイランへの軍事攻撃を検討しているとも報じられた。

 今晩は緊迫度が高まる中東情勢が引き続き警戒されるほか、年内の利下げ見通しを巡り、取引時間午後に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)が焦点となりそうだ。今会合では政策金利の据え置きが確実視されているが、年内の利下げ見通しを巡り、公表されるメンバーのFF金利見通し(ドットプロット)や会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が注目される。CMEのフェドウォッチ・ツールでは63%の確率で年内2回(0.50%)の利下げが予想されており、FOMCの結果が利下げに積極的なハト派的な内容となれば相場の支援となることが期待される。

 今晩の米経済指標・イベントはFOMC結果公表、パウエルFRB議長記者会見のほか、5月住宅着工件数、5月建設許可件数、新規失業保険申請件数など。主要な企業の決算発表はなし。翌19日はジューンティーンスの祝日でNY株式市場は休場となる。(執筆:6月18日、14:00)
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