欧州マーケットダイジェスト・13日 株安・ユーロ持ち直し・ドル失速
(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=137.21円(13日15時時点比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=138.32円(△0.81円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0081ドル(△0.0044ドル)
FTSE100種総合株価指数:7156.37(前営業日比▲53.49)
ドイツ株式指数(DAX):12756.32(▲149.16)
10年物英国債利回り:2.060%(▲0.015%)
10年物独国債利回り:1.145%(△0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
6月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.1% 0.1%
5月英国内総生産(GDP、前月比) 0.5% ▲0.2%・改
6月仏消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.7% 0.7%
5月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.8% 0.5%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは持ち直した。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安や記録的なインフレで、ユーロ圏が景気後退(リセッション)に陥るリスクが高まる中、全般ユーロ売りが先行。米労働省が発表した6月消費者物価指数(CPI)が前年同月比9.1%上昇と予想を上回り、およそ40年半ぶりの高い伸びを記録すると米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを進めるとの見方が強まりドル買いが活発化した。22時前には一時0.9998ドルと2002年12月以来約20年ぶりに1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を割り込んだ。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。パリティ割れとなった達成感から買い戻しが入ったほか、一時は3.06%台まで上昇した米10年債利回りが2.89%台まで急低下すると一転ドル売りが膨らんだ。24時前には1.0122ドルと日通し高値を更新している。
なお、市場では6月米CPIに関して「これが最後の悪い数字」「(前年比)9.1%がピーク」との声が聞かれたほか、バイデン米大統領は「インフレは容認できないほど高い」としながらも、「最近のガソリン価格の下落を考慮すると過去の数値」と指摘した。
・ドル円は頭が重かった。米重要指標の発表を控えてしばらくは137円台前半でのもみ合が続いた。NY市場に入り6月米CPIが上振れたことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時137.87円と1998年9月以来約24年ぶりの高値を更新した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、今月26-27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の4倍にあたる1.00%の利上げを予想する確率が70%を超えた。
ただ、買い一巡後は一転売りが優勢に。米長期金利が急低下したことで全般ドル売りが進み、一時137.10円付近まで下押しした。市場の一部ではインフレのピークアウト期待も強まった。
・ジョンソン英首相の辞任表明以降、英政治に対する不透明感が強まる中、ポンドドルは一時1.1828ドルまで下落した。英景気減速への警戒もポンドの重し。ただ、売り一巡後はドルが売られた流れに沿って1.1967ドルの本日高値まで持ち直した。
・ユーロ円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時137.23円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値137.13円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ユーロドルの持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが出て一時138.80円と日通し高値を更新した。
・ロンドン株式相場は6日ぶりに反落。中国のロックダウン再導入懸念などから売りが出たほか、欧州の景気減速懸念も根強く欧州株全般に売りが出た。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の下げが目立ったほか、ロイズ・バンキングやバークレイズなど金融株が軟調だった。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も売られた。
・フランクフルト株式相場は反落。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安や記録的なインフレで、ユーロ圏がリセッションに陥るリスクが高まっている。中国のロックダウン(都市封鎖)再導入懸念も独株の重し。個別ではメルセデス・ベンツ(4.59%安)やザランド(3.95%安)、フレゼニウス(2.84%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=137.21円(13日15時時点比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=138.32円(△0.81円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0081ドル(△0.0044ドル)
FTSE100種総合株価指数:7156.37(前営業日比▲53.49)
ドイツ株式指数(DAX):12756.32(▲149.16)
10年物英国債利回り:2.060%(▲0.015%)
10年物独国債利回り:1.145%(△0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
6月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.1% 0.1%
5月英国内総生産(GDP、前月比) 0.5% ▲0.2%・改
6月仏消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.7% 0.7%
5月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.8% 0.5%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは持ち直した。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安や記録的なインフレで、ユーロ圏が景気後退(リセッション)に陥るリスクが高まる中、全般ユーロ売りが先行。米労働省が発表した6月消費者物価指数(CPI)が前年同月比9.1%上昇と予想を上回り、およそ40年半ぶりの高い伸びを記録すると米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを進めるとの見方が強まりドル買いが活発化した。22時前には一時0.9998ドルと2002年12月以来約20年ぶりに1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を割り込んだ。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。パリティ割れとなった達成感から買い戻しが入ったほか、一時は3.06%台まで上昇した米10年債利回りが2.89%台まで急低下すると一転ドル売りが膨らんだ。24時前には1.0122ドルと日通し高値を更新している。
なお、市場では6月米CPIに関して「これが最後の悪い数字」「(前年比)9.1%がピーク」との声が聞かれたほか、バイデン米大統領は「インフレは容認できないほど高い」としながらも、「最近のガソリン価格の下落を考慮すると過去の数値」と指摘した。
・ドル円は頭が重かった。米重要指標の発表を控えてしばらくは137円台前半でのもみ合が続いた。NY市場に入り6月米CPIが上振れたことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時137.87円と1998年9月以来約24年ぶりの高値を更新した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、今月26-27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の4倍にあたる1.00%の利上げを予想する確率が70%を超えた。
ただ、買い一巡後は一転売りが優勢に。米長期金利が急低下したことで全般ドル売りが進み、一時137.10円付近まで下押しした。市場の一部ではインフレのピークアウト期待も強まった。
・ジョンソン英首相の辞任表明以降、英政治に対する不透明感が強まる中、ポンドドルは一時1.1828ドルまで下落した。英景気減速への警戒もポンドの重し。ただ、売り一巡後はドルが売られた流れに沿って1.1967ドルの本日高値まで持ち直した。
・ユーロ円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時137.23円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値137.13円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ユーロドルの持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが出て一時138.80円と日通し高値を更新した。
・ロンドン株式相場は6日ぶりに反落。中国のロックダウン再導入懸念などから売りが出たほか、欧州の景気減速懸念も根強く欧州株全般に売りが出た。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の下げが目立ったほか、ロイズ・バンキングやバークレイズなど金融株が軟調だった。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も売られた。
・フランクフルト株式相場は反落。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安や記録的なインフレで、ユーロ圏がリセッションに陥るリスクが高まっている。中国のロックダウン(都市封鎖)再導入懸念も独株の重し。個別ではメルセデス・ベンツ(4.59%安)やザランド(3.95%安)、フレゼニウス(2.84%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。
(中村)