ドル円、もみ合い アトランタ連銀総裁は1%利上げには否定的

 米連邦準備理事会(FRB)でタカ派として知られるウォラー理事とブラード米セントルイス連銀総裁は前日に今月の会合で予想される利上げ幅について、0.75%を支持すると表明したが、本日はボスティック米アトランタ連銀総裁が「0.75%利上げは大きな動きであり、FRBは移行が秩序あるものになることを望む」「あまりにも劇的な動きは経済を弱体化させ、不確実性が増す可能性」と述べ、1%利上げには否定的な見方を示した。これを受けて市場で台頭していた1%の利上げ観測はさらに後退した。
 ドル円は6月米小売売上高の結果が前日にウォラー氏が指摘した「予想よりも大幅に強い数字」ではなかったとの見方から、22時前に一時138.51円と日通し安値を更新した。もっとも、ブラード氏は本日の講演で「政策金利を年末までに3.75%から4%にする必要がある」と前回発言時の3.50%から上方修正したうえ、「ドル高は米国のインフレ率低下を意味する」と指摘し、ドル高を容認する姿勢を示した。ドル円は138.84円付近まで下げ渋った。

(中村)
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