NYマーケットダイジェスト・21日 株高・金利低下・ドル安(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが集まった。アップルやセールスフォース、マイクロソフトなどが上昇した。受注関連の発表が相次いだボーイングや18日に好決算を発表したゴールドマン・サックスも堅調だった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日続伸。四半期決算が好感された電気自動車のテスラが一時10%を超す大幅高となった。

・米国債券相場で長期ゾーンは上昇。この日発表の7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数、6月米景気先行指標総合指数が予想より弱い内容となったことで、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。26-27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、ポジション調整目的の買いも入った。

・原油先物相場は大幅続落。ECBの利上げが開始されたことで欧州の景気後退懸念が広がり、リスク回避目的の売りが出た。また、ロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」の点検が終了し、ドイツへのガス供給が再開されたことに伴い、欧州のエネルギー供給不安が後退したことも相場の重しとなった。

・金先物相場は反発。米長期金利の低下を背景に外国為替市場ではドル売りが進み、ドル建てで取引される金の割安感に着目した買いが入った。また、ECBの大幅利上げを受けて、欧州の景気減速懸念が意識されたことも安全資産とされる金需要を高めた面もある。

(中村)
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