ロンドン為替見通し=スイス、英国、欧州中銀の政策金利発表で材料出尽くしに要警戒か

 本日のロンドン為替市場のポンドドルは、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)、ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)理事会、そしてスイスフランはスイス国立銀行(中央銀行)の政策金利発表を見極めることになるが、予想通りだった場合は、材料出尽くしからクリスマスに向けたポジションの手仕舞いに要警戒となる。

 MPCでは、政策金利が3.50%に引き上げられることが予想されている。11月会合後には、市場はターミナルレート(利上げの最終到達点)を4.5%程度と見込んでいたが、最近は3.50-3.75%程度までに低下しており、利上げサイクルの最終局面を迎えつつあるとの見方が広まりつつあり、声明文でのターミナルレートへの言及に要注目か。

 ECB理事会では、政策金利が2.50%に引き上げられることが見込まれている。中銀預金金利が2%となることで、政策金利面での金融政策正常化は最終局面に入りつつあり、注目ポイントは、ターミナルレートへの言及や景気刺激のために購入した5兆ユーロ規模の債券ポートフォリオの圧縮計画となる。

 スイス国立銀行は、政策金利を1.00%に引き上げることが予想されている。ジョーダンSNB総裁は、「現在の金融政策は、インフレを抑えるのに十分ではない」と述べていたが、スイスの10月と11月の消費者物価指数が前年比+3.0%となっていたことで、他の中銀と同様にターミナルレートへの言及には警戒しておきたい。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0774(6月9日の高値)
・ユーロ円:146.14円(11月23日の高値)
・ポンドドル:1.2518ドル(6月10日の高値)
・ポンド円: 169.28円(12月13日の高値)
・スイスフラン円:147.31円(12月13日の高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0569(一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:143.37円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2277ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円:167.00円(一目均衡表・転換線)
・スイスフラン円:145.22円(一目均衡表・転換線)



(山下)
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