ニューヨーク外国為替市場概況・27日 ユーロドル、6日ぶり反発

 27日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは6営業日ぶりに反発。終値は1.0609ドルと前営業日NY終値(1.0548ドル)と比べて0.0061ドル程度のユーロ高水準だった。一時は3.9766%前後と昨年11月10日以来の高水準を記録した米10年債利回りが3.89%台まで低下したことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行した。独10年債利回りが2.593%前後と2011年以来約12年ぶりの高水準を付けたこともユーロ買いを促し、一時1.0620ドルと日通し高値を更新した。
 なお、市場では「ユーロ圏経済の底堅さやインフレ基調の高止まりから、欧州中央銀行(ECB)による利上げの最終的な到達点が想定より引き上げられる」との見方が強まっている。

 ユーロ円は続伸。終値は144.48円と前営業日NY終値(143.84円)と比べて64銭程度のユーロ高水準。ECBの利上げ継続観測を背景にユーロ買いが先行。欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが活発化し、6時前に一時144.55円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。

 ドル円は反落。終値は136.19円と前営業日NY終値(136.48円)と比べて29銭程度のドル安水準だった。NY市場に限れば136円台前半での狭いレンジ取引に終始した。ポンドやユーロ絡みの取引が中心となったため、ドル円自体は大きな方向感が出なかった。

 ポンドは全面高。英国と欧州連合(EU)が北アイルランド問題で合意したと伝わると、ポンドを買う動きが広がった。ポンドドルは一時1.2066ドル、ユーロポンドは0.8790ポンド、ポンド円は164.35円までポンド高に振れた。
 スナク英首相とフォンデアライエン欧州委員長はこの日、「英国のEU離脱以降、両者の関係を険悪にさせていた英領北アイルランドの物流規則を巡り合意した」と発表した。

本日の参考レンジ
ドル円:135.92円 - 136.55円
ユーロドル:1.0533ドル - 1.0620ドル
ユーロ円:143.57円 - 144.55円

(中村)
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