ロンドン為替見通し=ユーロ円、上値余地を試すか ユーロ圏インフレ率に注目
本日のロンドンタイムでは複数の欧州経済指標が発表されるが、そのうちでもユーロ圏インフレ指標が注目の1つ。祝日明けの欧州債が指標結果に対しどのように反応するかを見極めながら、ユーロは対ドルや円で取引されるだろう。特に、2008年以来の高い水準で推移するユーロ円の振り幅は大きくなりそうだ。
日本時間18時に明らかとなる4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比が7.0%と前回から0.1%上振れ予想。見込み通りであれば、昨年後半の10%台をトップに減速していた流れも止むことになる。複数の欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーが示していた「インフレ高止まり懸念」が、市場でもより意識されそうだ。
HICPが予想よりも伸び率加速となれば、ECB引き締め長期化が現実味を帯びてくる。植田日銀総裁が超緩和の継続を表明した後でもあり、ECB理事会を4日に控えるなかユーロ買い圧力が対円で増してもおかしくはない。一方、ユーロ円の上げ幅拡大は急ピッチ過ぎるという印象があるのも確かだ。4月HICPの下振れともなれば、下向きへの調整を強めることになるか。
また改定値ではあるが、欧州の4月製造業・購買担当者景気指数(PMI)も発表予定。好調なサービス部門と違い、同指数は景況感判断の境目となる50を下回る推移が続いている。速報値より弱いとなれば、景気低迷への警戒感が再び持ち上がってきそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドルは4月27日高値1.1064ドル、ユーロ円は2008年9月30日高値151.38円を超えると同月26日高値153.48円。
想定レンジ下限
・ユーロドルは4月17日安値1.0909ドル、ユーロ円は1日安値150.03円。
(小針)
日本時間18時に明らかとなる4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比が7.0%と前回から0.1%上振れ予想。見込み通りであれば、昨年後半の10%台をトップに減速していた流れも止むことになる。複数の欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーが示していた「インフレ高止まり懸念」が、市場でもより意識されそうだ。
HICPが予想よりも伸び率加速となれば、ECB引き締め長期化が現実味を帯びてくる。植田日銀総裁が超緩和の継続を表明した後でもあり、ECB理事会を4日に控えるなかユーロ買い圧力が対円で増してもおかしくはない。一方、ユーロ円の上げ幅拡大は急ピッチ過ぎるという印象があるのも確かだ。4月HICPの下振れともなれば、下向きへの調整を強めることになるか。
また改定値ではあるが、欧州の4月製造業・購買担当者景気指数(PMI)も発表予定。好調なサービス部門と違い、同指数は景況感判断の境目となる50を下回る推移が続いている。速報値より弱いとなれば、景気低迷への警戒感が再び持ち上がってきそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドルは4月27日高値1.1064ドル、ユーロ円は2008年9月30日高値151.38円を超えると同月26日高値153.48円。
想定レンジ下限
・ユーロドルは4月17日安値1.0909ドル、ユーロ円は1日安値150.03円。
(小針)