NY為替見通し=複数のFRB高官の発言に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、主要な経済指標の発表がないことで、米10年債利回りの動向を注視しながら、複数の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言を見極めていく展開となる。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での利下げ開始時期は、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)となっており、12月のFOMCでも追加利下げが見込まれている。

 ボスティック米アトランタ連銀総裁は、今年10-12月での1回の利下げを予想しているが、先日、労働市場に弱さの兆候が見られれば、現在の予想よりも早い段階でのさらなる利下げを検討することになるだろう、と述べていた。
 本日も同様のハト派的な見解が予想されるが、9月FOMCでの利上げ開始への言及には警戒しておきたい。

 ウォラーFRB理事は、先日、最近の経済データでは年内に予想される利下げを遅らせるか、利下げの回数を減らすことが裏付けられると強調しており、金利引き下げを急ぐことはないとの認識を示していた。本日も同様のタカ派的な見解が予想される。

 ジェファーソンFRB副議長は、先日、インフレ率が当局目標の2%に下がることを示す証拠がさらに得られるまで、政策金利を据え置くことが適切だとの見解を示していた。
 本日も同様のタカ派的な見解が予想される。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、156.74円  (5/14高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、155.17円(日足一目均衡表・転換線)



(山下)
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