予想とまとめ

【ロンドン為替予想】ポンド、センチメント弱い中で英指標に注目 ユーロドルは年初来安値を巡る攻防
2024/12/20 13:42
 本日のロンドン為替市場では、昨日に対ドルや対ユーロで売り優勢で終えたポンドの動きをまずは注視したい。英中銀金融政策委員会(MPC)は昨日、市場予想通りに政策金利の据え置き決定を公表した。しかしながら、利下げを主張した委員が9人中3人いたことは、今回はハト派1人と見込んでいた市場にとってはサプライズだった。

 短期金融市場でそれほど英金利先安観が進んだわけではないものの、ポンドドルは1.26ドル台からNY終盤に1.25ドル割れまで下落した。ベイリー英中銀総裁の「市場の2月利下げ織り込みは合理的な出発点」が意識されたほか、米金利の上昇も重しとなった。ユーロポンドも0.82ポンド前半から0.82ポンド後半まで上昇。アジア時間にはそれぞれ、1.24ドル後半と0.83ポンド付近までポンド安が進んでいる。

 本日序盤に発表される11月英小売売上高は、2月や3月の英中銀MPCの決定行動を大きく左右させるものではない。ただし、ポンド相場のセンチメントが弱い中でもし指標結果がさえないようだと、どうしても売られやすくはなってしまうだろう。指標予想は、前月比は前回から改善するものの前年比がプラス幅を縮小する見込み。

 ユーロドルはユーロ円やユーロポンドなどの影響を受けて、やや動きづらいか。もっとも昨日は1.04ドル前半で上値の重さを確認した後なだけに、下方向へのバイアスは維持されたままだろう。先月22日につけた年初来安値1.0335ドルを巡る攻防が注目される。

 また来週はクリスマスウィークということもあり、市場参加者の減少(つまり流動性の低下)が予想される。その前に駆け込み需要的な売買や持ち高調整の動きが各通貨ペアで見られるかもしれない。週引けにかけて荒い値動きには注意しておきたい。

想定レンジ上限
・ポンドドル、18日安値1.2563ドル
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0456ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、4月24日安値1.2423ドル
・ユーロドル、前述した1.0335ドルを割り込むと2022年11月22日安値1.0240ドル

今日のイベントスケジュール

20日 (時間は日本時間)
国内
08:3011月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比2.6%)
08:3011月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比2.4%)
海外
06:4511月ニュージーランド(NZ)貿易収支
16:0011月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比0.5%/前年比0.8%)
16:0011月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比横ばい/前年比0.7%)
16:0011月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.3%)
16:4511月仏PPI
17:3011月香港CPI(予想:前年同月比1.5%)
19:30ロシア中銀、政策金利発表(予想:23.00%に引き上げ)
21:30デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、メディア出演
22:30ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、メディア出演
22:3010月カナダ小売売上高(予想:前月比0.7%/自動車を除く前月比0.5%)
22:3011月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.5%)
11月米個人所得(予想:前月比0.4%)
11月米PCEデフレーター(予想:前年比2.5%)
11月米PCEコアデフレーター(予想:前月比0.2%/前年比2.9%)
24:0012月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲14.0)
24:0012月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:74.0)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

上値と下値の目安

ドル円 ドル円
2024/12/20 08:25
レジスタンス2 159.45(7/12高値)
レジスタンス1 158.61(7/17高値)
前日終値 157.44
サポート1 156.13(12/19レンジの半値)
サポート2 154.44(12/19安値)
ユーロドル ユーロドル
2024/12/20 08:26
レジスタンス2 1.0534(12/17高値)
レジスタンス1 1.0456(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.0363
サポート1 1.0240(2022/11/22安値)
サポート2 1.0163(2022/11/11安値)
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