NY株見通し-債務上限引き上げ法案の採決を控え様子見か

 今晩のNY市場は神経質な展開か。昨日は先週発表された決算や見通しが引き続き好感されたエヌビディアが大幅続伸したことでナスダック総合が0.32%高と3営業日続伸した一方、債務上限問題への警戒感などが重しとなり、S&P500がほぼ横ばい、ダウ平均は50.56ドル安(-0.15%)と小幅に反落した。5月月初来ではエヌビディアをはじめ人工知能(AI)関連株が上昇したことでナスダック総合が6.47%高と大幅に3カ月続伸ペースとなったものの、S&P500は0.86%高にとどまり、ダウ平均は3.10%安と3カ月ぶりの大幅反落ペースとなった。

 月末の取引となる今晩はハイテク株を中心に利益確定売りが強まることが警戒されるほか、取引終了後の31日夜に、債務上限引き上げ法案について下院で採決が行われる見通しで、採決を控えた様子見姿勢も強まりそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントは4月JOLTS求人件数、MBA住宅ローン申請指数、5月シカゴ地区購買部協会景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。このほか、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、ジェファーソンFRB理事、コリンズ米ボストン連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁などのあいさつや講演なども予定されている。企業決算は寄り前にアドバンス・オート・パーツ、引け後にネットアップ、セールスフォースなどが発表予定。(執筆:5月31日、14:00)
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