NYマーケットダイジェスト・31日 株安・ドル一転下落

(31日終値)
ドル・円相場:1ドル=139.34円(前営業日比▲0.45円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=148.95円(▲1.13円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0689ドル(▲0.0047ドル)
ダウ工業株30種平均:32908.27ドル(▲134.51ドル)
ナスダック総合株価指数:12935.29(▲82.14)
10年物米国債利回り:3.64%▲0.04%)
WTI原油先物7月限:1バレル=68.09ドル(▲1.37ドル)
金先物7月限:1トロイオンス=1963.9ドル(△5.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)          <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)    ▲3.7%      ▲4.6%
5月米シカゴ購買部協会景気指数     40.4        48.6
4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数  1010.3万件   974.5万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。NY序盤は139円台半ばから後半で方向感を欠いていたが、4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が1010.3万件と予想の937.5万件を大きく上回ったことが伝わると、本日高値となる140.38円まで買い上げられた。
 ただ、140円台での滞空時間は短く、米・中長期金利が低下したうえ、ダウ平均が300ドル超下落すると失速。今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)投票メンバーであるジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)理事とハーカー米フィラデルフィア連銀総裁から6月会合での利上げ見送りを支持する発言が伝わると、3時40分過ぎには日通し安値となる139.24円まで値を下げた。

・ユーロドルは反落。NY勢参入後に1.0705ドルまで値を上げたが、良好なJOLTS求人件数を受けて一転下落。ユーロポンドやユーロスイスフランの下落につれた面もあり、一時1.0635ドルまで下げ足を速めた。一方、FOMCメンバーからのハト派発言を受けてショートカバーが活発化し1.0690ドル台まで切り返した。

・ユーロ円は3日続落。ドル円が高値を付けたタイミングで149.77円付近まで上昇したが、その後にその他ユーロクロスが下げたうえ、ドル円が急失速した影響から148.59円まで再び値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。良好な米労働指標を受けて米利上げ観測が高まると、景気が冷え込むとの懸念から指数は一時300ドル超下落した。ただ、FOMCメンバーから6月会合での利上げ休止支持発言が伝わると下げ渋った。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は4営業日ぶりに反落した。足もとの相場上昇に対する利食い売りが優勢になった。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。昨日と同様に月末に絡んで機関投資家から保有債券の残存年数を延ばす目的の買いが観測された。米当局者からハト派的な発言が相次いだことも買いを後押しし、利回りは一時3.61%まで低下する場面があった。

・原油先物相場は続落。5月中国製造業PMIが48.8と2カ月連続で景況感判断の境目となる50を下回った。予想からも下振れた結果に中国経済の減速懸念が高まり、今後のエネルギー需要減少が意識されて売りが強まった。一時67ドル手前まで売り込まれる場面があった。

・金先物相場は3日続伸。4月米JOLTS求人件数が市場予想を上回ると売りで反応したものの、一巡後は直ぐに切り返した。米・中長期金利が低下基調を強め、本日も金利の付かない金の支えとなった。


(越後)
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