ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、反発

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は139.40円と前営業日NY終値(138.92円)と比べて48銭程度のドル高水準だった。「日銀は来週15-16日に開く金融政策決定会合で、大規模金融緩和策の維持を決める公算が大きい」との報道を手掛かりに円売り・ドル買いが進み、日本時間夕刻に一時139.73円まで上昇した影響が残った。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する139.69円がレジスタンスとして意識されると伸び悩む展開となり、21時30分過ぎには139.03円付近まで下押しした。もっとも、13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードは強く、大きな方向感は出なかった。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0749ドルと前営業日NY終値(1.0782ドル)と比べて0.0033ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利が上昇した一方、独長期金利が低下したことでユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ユーロクロスの下落につれた売りも出て、一時1.0743ドルと日通し安値を更新した。市場では「欧州中央銀行(ECB)定例理事会やFOMCなど重要イベントを来週に控えた週末とあって、ポジション調整目的の売りが出やすかった」との指摘があった。
 なお、ユーロ豪ドルは1.5938豪ドル、ユーロNZドルは1.7531NZドル、ユーロカナダドルは1.4320カナダドル、ユーロポンドは0.8541ポンドまで値を下げた。

 ユーロ円は小幅続落。終値は149.70円と前営業日NY終値(149.80円)と比べて10銭程度のユーロ安水準。日本時間夕刻に一時150.44円まで値を上げたものの、NY市場に入ると149.69円付近まで押し戻された。

 カナダドル円は底堅い動き。カナダ統計局が発表した5月カナダ雇用統計で新規雇用者数が1.73万人減と予想の2.32万人増に反して減少し、失業率が5.2%と予想の5.1%より弱い内容となったことが分かると104.11円付近まで下押しした。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、すぐに持ち直した。23時過ぎには一時104.78円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:138.76円 - 139.73円
ユーロドル:1.0743ドル - 1.0785ドル
ユーロ円:149.64円 - 150.44円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。