ロンドン為替見通し=ユーロ、対資源国通貨の動きに注目 原油相場が売り先行

 週明けロンドン為替市場でユーロは、先週弱かった対資源国通貨での動きを見定めながら、対ドルでは上下に待ち構える日足一目均衡表・主要線を意識した値動きか。厚い雲の下限は1.0806ドルで横ばい、やや上向きの転換線は1.0711ドルに本日位置している。

 今週は金融関連のビッグイベントが目白押しであり、暫くは前述した線を行ったり来たりということは十分にあり得そうだ。米国からは明日が5月米消費者物価指数(CPI)、明後日に同卸売物価指数(PPI)、そして米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表。欧州からは複数の経済指標が発表されるものの、やはり15日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会が最大の注目となる。

 アジア時間では時間外のWTI原油先物が売り先行で始まった。ユーロ豪ドルやユーロカナダドルは目立った動きは見せていないが、欧州勢が入ってくると雰囲気が変わることも多いため注意しておきたい。

 上昇が一服しているスイスフランも気にかけておくべきか。週末のインタビュー記事でジョーダン・スイス中銀(SNB)総裁は、インフレ目標に中銀がコミットする重要性を強調し、政策金利の引き上げを再び示唆した。ただ先週すでに伝わった内容でもあり、フランは持ち高調整が中心の値動き。こちらも欧州勢の反応は見極めたい。

想定レンジ上限
・ユーロドルは前述した1.0806ドル、ユーロ豪ドルが下落した9日にもみ合った1.6040豪ドル台。スイスフラン円は9日高値155.26円。

想定レンジ下限
・ユーロドルは前述した1.0711ドル、ユーロ豪ドルが3月17日安値1.5857豪ドル。スイスフラン円は8日安値153.52円。


(小針)
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