ニューヨーク外国為替市場概況・13日 ドル円、3日続伸

 13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は140.22円と前営業日NY終値(139.60円)と比べて62銭程度のドル高水準だった。5月米消費者物価指数(CPI)が前年比4.0%上昇と予想の4.1%上昇を下回り、2021年3月以来の低水準を記録すると、インフレの過熱感が緩和したとの見方が広がった。13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが一時停止されるとの観測がさらに高まり円買い・ドル売りで反応。22時過ぎに一時139.01円と日通し安値を更新した。
 ただ、節目の139.00円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。一時は3.67%台まで低下した米10年債利回りが3.84%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、4時過ぎに140.31円と日通し高値を更新した。「米連邦準備理事会(FRB)は7月のFOMCで追加利上げに踏み切る」との観測も根強い。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、7月FOMCでの追加利上げを予想する確率は60%を超えている。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0793ドルと前営業日NY終値(1.0757ドル)と比べて0.0036ドル程度のユーロ高水準だった。14日のFOMCでは金利が据え置かれる一方、15日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会では追加利上げが見込まれており、欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが進んだ。5月米CPIの下振れを受けて一時1.0824ドルと5月22日以来の高値を更新した。ただ、米長期金利が上昇に転じると1.07ドル台後半まで上げ幅を縮めた。

 ユーロ円も続伸。終値は151.34円と前営業日NY終値(150.18円)と比べて1円16銭程度のユーロ高水準。ドル円の持ち直しや米国株高に伴うリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となり、一時151.38円と5月2日以来の高値を付けた。

 ポンド円は一時176.87円と16年1月以来7年5カ月ぶりの高値を付けた。英統計局が発表した4月の平均賃金(3カ月移動平均)の伸び率が5カ月ぶりの高さまで拡大し、予想を上回ったことが伝わると、英中銀(BOE)が金融引き締めを加速するとの見方が広がりポンド買いを誘った。ポンドドルも一時1.2625ドルと5月11日以来の高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:139.01円 - 140.31円
ユーロドル:1.0756ドル - 1.0824ドル
ユーロ円:150.04円 - 151.38円

(中村)
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