NY株見通し-今週は6月雇用統計などの経済指標に注目

 今週のNY市場は雇用指標に注目。先週は主要3指数がそろって2%超上昇した。週明けはハイテク株を中心に利益確定売りが強まったものの、経済指標が軒並み予想を上回る強い結果となり景気後退(リセッション)懸念が和らいだことや、米連邦準備制度理事会(FRB)のストレステストで大手金融機関23行全てが合格したこと、FRBがインフレ指標として注視する米5月個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが予想を下回り米国債利回りが低下したことなどが株式相場の支援となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がECBフォーラムで、インフレ抑制のために金融引き締めを継続すると発言したことが上値の圧迫要因となったものの、影響は限定的だった。6月月間では、ダウ平均が1499.33ドル高(+4.56%)と大幅反発し、S&P500とナスダック総合はそれぞれ6.47%高、6.59%高とともに4カ月続伸した。ダウ平均は終値ベースで2022年1月に付けた史上最高値まで6.50%に迫り、S&P500も2021年11月の最高値まで7.22%に迫った。

 下半期入りとなる今週は先行きの利上げ見通しや景気動向を巡り、引き続き経済指標に注目する展開か。今週は火曜日が独立記念日の祝日で休場、前日の月曜日が短縮取引となるが、木曜日に5月JOLTS求人件数、金曜日に米6月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)の雇用指標が発表されるほか、月曜日に6月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)、水曜日に5月製造業新規受注、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、木曜日に6月ADP民間部門雇用者数、6月ISM非製造業総合指数(PMI)などが発表される。

 今晩の米経済指標は6月ISM製造業PMI、S&Pグローバル製造業PMI確定値、5月建設支出など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:7月3日、14:00)
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