NYマーケットダイジェスト・13日 株高・金利低下・ドル安

(13日終値)
ドル・円相場:1ドル=138.05円(前営業日比▲0.45円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=154.99円(△0.85円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1226ドル(△0.0097ドル)
ダウ工業株30種平均:34395.14ドル(△47.71ドル)
ナスダック総合株価指数:14138.57(△219.61)
10年物米国債利回り:3.76%(▲0.10%)
WTI原油先物8月限:1バレル=76.89ドル(△1.14ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1963.8ドル(△2.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
6月米卸売物価指数(PPI)
前月比                0.1%     ▲0.4%・改
前年比                0.1%       0.9%
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比                0.1%      0.1%・改
前年比                2.4%      2.6%・改
前週分の米新規失業保険申請件数   23.7万件     24.9万件・改
6月米財政収支         2280億ドルの赤字  2403億ドルの赤字

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は6日続落。前週分の新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時138.95円と日通し高値を付けた。
 ただ、同時に発表された6月米卸売物価指数(PPI)が前日の6月米消費者物価指数(CPI)に続き、予想より弱い内容だったことが分かると米連邦準備理事会(FRB)による利上げ長期化観測が後退し、一転円買い・ドル売りが優勢に。米10年債利回りが3.75%台まで低下したことも相場の重しとなり、3時30分過ぎに一時137.92円と5月22日以来の安値を更新した。
 市場では「FRBでタカ派として知られるブラード米セントルイス連銀総裁が本日付で辞任したこともドル売りを誘った」との声も聞かれた。なお、ブラード氏は8月14日までは顧問として残るものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策を巡る役割やその他の関連職務からは身を引き、講演などもすべて中止したという。

・ユーロドルは6日続伸。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が根強い一方、米インフレ指標の鈍化でFRBの利上げ長期化観測は一段と後退。欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢となった。5時30分前には一時1.1228ドルと昨年3月以来1年4カ月ぶりの高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時99.74と昨年4月以来1年3カ月ぶりの安値を記録した。

・ユーロ円は8日ぶりに反発。ドル円が日通し高値を付けたタイミングでユーロ円も155.13円と本日高値を付けた。23時過ぎには154.49円付近まで下押ししたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると155.01円付近まで持ち直している。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸。前日の6月米CPIに続き、本日の6月米PPIが予想を下回ったことを受けて、FRBの利上げが長引くとの観測が一段と後退。株式への買いが広がった。ただ、足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りも出やすく、上値は限定的だった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4日続伸し、昨年4月以来1年3カ月ぶりの高値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日続伸。前日の6月米CPIに続き、本日の6月米PPIが予想を下回ると、米金融引き締め長期化観測が一段と後退し債券買いが広がった。

・原油先物相場は3日続伸。石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるリビアの一部油田が抗議活動により閉鎖されたと伝わると徐々に買いが強まった。その後、同国最大のシャララ油田も停止されたと一部で報じられ、供給懸念の高まりにより上値を試す展開に。引け後には77ドル台に乗せている。

・金先物相場は小幅に続伸。前週分の新規失業保険申請件数が予想より強かったことで安全資産とされる金に売り戻しもでたが、6月米PPIの下振れを受けた金利低下が支えとなった。為替相場でドル安が進行したことも、ドル建て金に割安感が生じて買いに繋がった。

(中村)
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