NYマーケットダイジェスト・20日 株まちまち・金利上昇・ドル高

(20日終値)
ドル・円相場:1ドル=140.07円(前営業日比△0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.90円(▲0.53円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1130ドル(▲0.0071ドル)
ダウ工業株30種平均:35225.18ドル(△163.97ドル)
ナスダック総合株価指数:14063.31(▲294.71)
10年物米国債利回り:3.85%(△0.10%)
WTI原油先物8月限:1バレル=75.63ドル(△0.28ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1970.9ドル(▲9.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
                   ▲13.5      ▲13.7
前週分の米新規失業保険申請件数   22.8万件    23.7万件・改
6月米中古住宅販売件数
前月比                ▲3.3%      0.2%
年率換算件数             416万件     430万件
6月米景気先行指標総合指数(前月比) ▲0.7%     ▲0.6%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が意識されて、米10年債利回りが一時3.8701%前後まで急伸。全般ドル買いが優勢となり、前日の高値139.99円や12日の高値140.39円を上抜けて一時140.50円まで上値を伸ばした。
 ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことが相場の重しとなったほか、50日移動平均線の140.51円がレジスタンスとして意識された。

・ユーロドルは3日続落。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、米労働指標が良好な内容だったことが伝わると、米金利の上昇とともにドル買いが活発化した。市場では「今夏以降、ECBが利上げを一時停止する可能性が意識されている」との声も聞かれ、一時1.1119ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時100.97まで上昇した。

・ユーロ円は反落。ドル円の上昇につれた買いが入ったものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると一時155.87円と日通し安値を付けた。

・南アフリカランドは対ドルで一時17.9857ランドまで下落した。南アフリカ準備銀行(SARB)はこの日、政策金利を現行の8.25%で据え置くことを決めたと発表。予想は据え置きと0.25%の利上げで拮抗していたため、結果公表後はランド売りが優勢となった。
 なお、クガニャゴSARB総裁は会見で「利上げサイクルが終わったわけではない、今後はデータ次第」「金利がピークに達したと言うことはできない」などと発言した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は9日続伸し、昨年3月30日以来約1年4カ月ぶりの高値となった。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やIBMなど、予想を上回る四半期決算を発表した銘柄を中心に買いが集まり相場を押し上げた。指数は一時310ドル超上昇する場面があった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに大幅反落。決算内容が嫌気されたネットフリックスやテスラが売られ、相場の重しとなった。米長期金利の上昇を背景に、高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが出やすい面もあった。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反落。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったが分かると、FRBの利上げ継続が意識されて債券売りが膨らんだ。

・原油先物相場は反発。欧州通貨や円に対してのドル高が重しになる場面もあったが、8月限の最終日となることもあり、持ち高調整の買いも入り反発して引けた。

・金先物相場は下落。方向感のない値動きを繰り返していたが、米雇用指標が強い結果となったことをきっかけに米金利上昇・ドル買いとなった。ドルで取り引きされる金先物は割高感から、徐々に下げ幅を広げた。

(中村)
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