NY株見通し-今週は7月CPIなどの物価指標やディズニーなどの決算に注目

 今週のNY市場は物価指標やディズニーなどの決算に注目。先週はダウ平均が1.11%安、S&P500が2.27%安とともに4週ぶりに反落し、ナスダック総合は2.85%安と反落。S&P500とナスダック総合の週間下落率は3月以来の大きさとなった。週後半にアップルやアマゾン・ドット・コムの決算発表や米7月雇用統計の発表を控える中、週明けは小幅に上昇してスタートしたものの、米10年債利回りが上昇したことでハイテク株や公益などの高配当利回り株を中心に売りが強まった。注目されたハイテク・ジャイアントの決算は予想を上回る増収増益決算や強い見通しが好感されたアマゾン・ドット・コムが週間で5.56%高となった一方、アップルは決算が予想を上回ったものiPhone販売が予想を下回ったことなどで週間で7.07%安となった。週末4日に発表された米7月雇用統計は非農業部門雇用者数が18.7万人増と市場予想の20万人増を下回る増加にとどまったものの、失業率が3.5%と前回の3.6%から改善し、平均時給は前月比+0.4%、前年比+4.4%と、それぞれ予想の+0.3%、+4.2%を上回る伸びとなったことで金融政策の見通しの不透明感を強める結果となった。

 今週は金融政策の見通しを巡り米7月消費者物価指数(CPI)などの物価指標に注目する展開か。9月19-20日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが見込まれ、CMEのフェド・ウォッチが示す0.25%の利上げ確率は12%にとどまっているものの、11月FOMCでは27%、12月FOMCでも24%の確率で利上げ予想されている。利上げ見通しを巡り、10日に発表される7月CPIや11日発表の7月生産者物価指数(PPI)が注目されるほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が注目する11日の8月ミシガン大学1年先期待インフレ率速報値にも要注目か。終盤を迎えた第2四半期決算発表はS&P500の35銘柄が発表予定で、主要なものはパラマウント・グローバル、スカイワークス・ソリューションズ、21世紀フォックス、イーライリリー、ウォルト・ディズニー、ウィン・リゾーツ、ラルフ・ローレンなど。
     
 今晩の米経済指標は7月雇用傾向指数、6月消費者信用残高など。ボスティック米アトランタ連銀総裁やボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事の講演も予定されている。企業決算は寄り前にパラマウント・グローバル、タイソン・フーズ、引け後にスカイワークス、ワンオーケーなどが発表予定。(執筆:8月7日、14:00)
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