NY株見通し-金融政策の見通しを巡り米7月雇用統計に注目

 今晩は7月雇用統計に注目。昨日はエクスペディアやエッツィなど一部決算発表銘柄の大幅安や米10年債利回りの上昇が重しとなり主要3指数がそろって小幅に下落。ダウ平均は66.63ドル安(-0.19%)と小幅に2日続落し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.25%安、0.10%安とともに3日続落した。引け後の動きでは決算が市場予想を上回ったアマゾンが時間外で9%近く上昇した一方、アップルは売上高と利益が予想を上回ったものの、株価は時間外で約2%下落した。

 今晩の取引では好決算を発表したアマゾン・ドット・コムがハイテク株の上昇をけん引することが期待されるが、9月以降の金融政策の見通しを巡り寄り前に発表される米7月雇用統計が焦点となりそうだ。7月雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数(NFP)が20.0万人増と前回の20.9万人増からやや減少が見込まれ、失業率は3.6%と前回から横ばいが予想されている。米連邦準備理事会(FRB)が懸念する賃金インフレは、平均時給が前月比+0.3%と前回の+0.4%から鈍化が見込まれ、前年比でも+4.2%と前回かの+4.4%からスローダウンが予想されている。NFPが予想並みの増加にとどまり、平均時給も予想通りの鈍化となれば、米10年債利回りの低下やFRBによる利上げサイクルの終了期待が株式相場の支援となることが期待される。

 今晩の米経済指標は7月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金、労働参加率)など。企業決算は寄り前にエバジー、ライオンデルバゼル、ドミニオン・エナジーなどが発表予定。(執筆:8月4日、14:00)
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