NY株見通し-今週は欧米の金融システム問題が引き続き焦点か

 今週のNY市場は神経質な展開か。先週は金融不安の後退を受けて週前半に上昇したが、イエレン米財務長官の預金保険拡大を巡る発言が二転三転したことで週後半は不安定な展開となった。今週は金融システム安定のための当局者の発言が注目されるほか、足もとの景気動向や物価動向を巡り経済指標に注目する展開か。金融システムを巡っては、バー米連邦準備理事会(FRB)副議長(金融監督担当)と米連邦預金保険公社(FDIC)のグルーエンバーグ総裁の議会証言が29日に予定されており、米国の銀行システムに関する発言が注目される。経済指標では3月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数や住宅関連指標の1月ケース・シラー米住宅価格指数、MBA住宅ローン申請指数、2月米住宅販売保留指数のほか、FRBがインフレ指標として注視する2月個人消費支出(PCE)デフレーターが注目される。決算発表はS&P500採用のカーニバル、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、マコーミック、マイクロン・テクノロジー、ペイチェックスなどのほか、ビオンテック、ルルレモン・アスレティカが発表予定。

 今晩の経済指標・イベントは3月ダラス連銀製造業景況指数など。企業決算は寄り前にカーニバルが発表予定。(執筆:3月27日、14:00)
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