NY株見通し-米1月消費者物価指数(CPI)に注目

 今晩のNY市場は米1月消費者物価指数(CPI)に注目。昨日はニューヨーク連銀が発表した3年後のインフレ予想が低下し米10年債利回りが低下したことで主要3指数がそろって1%超上昇した。今晩の取引では金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米1月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。先行きの利上げペースを巡っては、1月に発表された米12月CPIの伸びが予想以上に鈍化したことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がインフレの鈍化が始まったとの認識を示したことなどで早期の利上げ打ち止め期待が高まったが、先週末の米1月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想の倍以上に増加したことで利上げの長期化懸念が再び高まった。しかし、昨日のニューヨーク連銀の3年先インフレ予想は2年3カ月ぶりの水準に低下したことで今晩のCPIの鈍化期待が再び高まった。1月CPIの市場予想は前年比+6.2%と前月の+6.5%から伸び率の鈍化が見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+5.5%と前月分の+5.7%から鈍化が見込まれている。ただ、前月比では0.5%の上昇が見込まれ、コアCPIも0.4%上昇すると見込まれている。期待通りに物価の上昇の伸びが鈍化すれば、早期の利上げ停止期待や年内の利下げ転換期待が株式市場の追い風となるが、強い結果となった場合は利上げ長期化懸念が株価の重しとなりそうだ。

 今晩の経済指標は米1月CPIのほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁、ローガン米ダラス連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁など金融当局者の発言も多数予定されている。企業決算は寄り前にコカ・コーラ、マリオット・インターナショナル、引け後にデボン・エナジーなどが発表予定。(執筆:2月14日、14:00)
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