NY株見通し-今週は米債務上限問題、インフレ指標、小売り・半導体株の決算に注目

 今週のNY市場は神経質な展開か。先週は米債務上限を巡る与野党協議を睨んだ神経質な展開となったが、ITやコミュニケーションなどのグロース株の上昇が相場をけん引した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が地銀などの信用不安を理由に追加利上げが必要ないかもしれないと発言し、利上げ打ち止め期待が高まったことも株式相場の支えとなった。週間では、ダウ平均が0.38%高、S&P500が1.65%高とともに3週ぶりに反発し、ナスダック総合は3.04%高と大幅に4週続伸。S&P500とナスダック総合の18日終値は昨年8月以来の高値を付けた。
 今週は米債務上限問題に引き続き注目が集まるほか、インフレ指標や、小売り・半導体株の決算に注目が集まる。米債務上限問題を巡っては、先週金曜日に中断された与野党協議がその後再開され、今週中に合意に達することが期待されている。米経済指標ではFRBがインフレ指標として注目する4月個人消費支出 (PCE) 価格指数(26日)のほか、4月新築住宅販売件数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、1-3月期GDP改定値などが注目される。決算発表はラルフ・ローレン、ベストバイ、ロウズ、コストコ、ダラー・ツリーなどの小売株や、エヌビディア、アナログ・デバイセズなどの半導体の決算やガイダンスが注目される。

 今晩は主要な経済指標の発表はないが、ブラード米セントルイス連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁の講演や討議参加が予定されている。企業決算は引け後にズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、ノードソンなどが発表予定。(執筆:5月22日、14:00)
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