NY株見通し-今週は7月雇用統計とアップル、アマゾンなどの決算に注目

 今週のNY市場は7月雇用統計とアップル、アマゾンなどの決算に注目。先週はダウ平均が231.60ドル高(+0.66%)、S&P500も1.01%高とともに3週続伸し、ナスダック総合は2.02%高と反発した。第2四半期GDP速報値が予想を上回る伸びとなりリセッション懸念が後退したことや、6月個人消費支出 (PCE) 価格指数などが鈍化したことでインフレ高進懸念が和らいだことに加え、アルファベットやメタ・プラットフォームズなどの四半期決算が総じて市場予想を上回ったことも相場を押し上げた。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通りに0.25%利上げが決定されたが、その後についてはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がデータ次第だとし、利上げ終了期待も高まった。ダウ平均は水曜日まで1987年以来となる13連騰を記録。木曜日は14日ぶりに反落したものの、金曜日は再び上昇して終了した。

 今週は今後の金融政策の見通しを巡り金曜日に発表される米7月雇用統計が注目されるほか、木曜日引け後に発表されるアップル、アマゾン・ドット・コムなどの決算やガイダンスが焦点となりそうだ。7月雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数(NFP)が20.0万人増と、24万人増の予想を大きく下回った6月分の20.9万人増から引き続き伸びの鈍化が見込まれており、失業率は3.6%と6月分から横ばいが見込まれている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が懸念する賃金インフレは、平均賃金が前月比+0.3%と6月の+0.4%から鈍化が見込まれ、前年比でも+4.2%と6月の+4.4%から伸びの低下が見込まれている。予想通りの鈍化となれば利上げサイクルの終了期待の高まりが株式相場の支援となりそうだ。このほかの経済指標は7月ISM製造業購買担当者景気指数 (PMI)、6月JOLTS求人件数(以上8月1日)、7月ADP民間部門雇用者数(2日)、新規失業保険申請件数、7月ISM非製造業総合指数(PMI)(以上3日)など。第2四半期決算発表はS&P500の約170銘柄が発表予定で、ロウズ、ウエスタン・デジタル(以上31日)、キャタピラー、メルク、ファイザー、スターバックス(以上8月1日)、デュポン、CVSヘルス、クアルコム、エッツィ(以上2日)、モデルナ、ギリアド・サイエンシズ、アップル、アマゾン・ドット・コム(以上3日)など。
     
 今晩の米経済指標は7月シカゴ地区購買部協会景気指数、7月ダラス連銀製造業景況指数 など。企業決算は寄り前にオン・セミコンダクター、ロウズ、引け後にウエスタン・デジタル、アリスタ・ネットワークス、モノリシック・パワー・システムなどが発表予定。(執筆:7月31日、14:00)
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