ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ドル円、3日続伸

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら3日続伸。終値は146.54円と前営業日NY終値(146.44円)と比べて10銭程度のドル高水準だった。25日に行われたジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を無難に通過し、中国で市場活性化策が発表されたことなどがリスク選好ムードを強める中、ダウ平均が一時300ドル超上昇すると円売り・ドル買いが進行。前週末の高値146.63円を上抜けて一時146.74円と昨年11月以来約9カ月ぶりの高値を更新した。
 ただ、ロンドン市場が休場なことに加えて、本日は米経済指標の発表などがなく、積極的に上値を試す展開にはならなかった。政府・日銀による為替介入の警戒感がくすぶる中、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ると一時146.37円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0819ドルと前営業日NY終値(1.0796ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ円などの上昇につれた買いが入ったほか、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0820ドル付近まで値を上げた。もっとも、ロンドン市場が休場だったうえ、欧米の経済指標の発表などがなく、相場は狭いレンジ内での値動きにとどまった。NY時間の安値は1.0799ドルで値幅は0.0021ドル程度だった。
 なお、ナーゲル独連銀総裁は「欧州中央銀行(ECB)が次回9月の理事会で再び利上げを決定すべきかどうかまだ明言できない」などと発言したものの、相場の反応は限定的だった。

 ユーロ円は3日続伸。終値は158.53円と前営業日NY終値(158.03円)と比べて50銭程度のユーロ高水準。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売り・ユーロ買いが出ると一時158.55円付近まで上げたものの、欧州時間に付けた日通し高値158.57円を上抜けることは出来なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:146.28円 - 146.74円
ユーロドル:1.0788ドル - 1.0822ドル
ユーロ円:157.79円 - 158.57円

(中村)
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