NY株見通し-今週は堅調か 水曜日の8月ISM非製造業PMI、ベージュブックなどに注目

 今週のNY市場は堅調か。先週はダウ平均が1.43%高と3週ぶりに反発し、S&P500が2.50%高、ナスダック総合が3.25%高とともに2週続伸した。前週末のジャクソンホール会議を通過してセンチメントが改善する中、発表された経済指標が軒並み予想を下回る弱い結果となったことで米国債利回りが低下したことが株式市場の追い風となった。注目された金曜日発表の8月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想以上に増加したものの、6月分と7月分が大幅に下方修正され、足もとのトレンドを引き下げた。失業率も横ばい予想に反して3.8%と前月比で0.3%ポイント悪化し、平均賃金も前月比、前年比ともに前月から伸びが鈍化し、予想を下回った。総じて弱い雇用統計を受けて9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見通しが後退。CMEのフェド・ウォッチが示す9月の利上げ見送り確率は1週間前の80%から94%に上昇し、年末時点の金利据え置き確率も53%から74%に上昇した。

 今週は月曜日がレーバーデーの祝日で4日間の取引となるが、レーバーデー明けで取引参加者の増加が見込まれることや、利上げサイクルの終了期待などを背景に堅調か。企業決算は火曜日にコパート、オールド・ドミニオン・フレイト、金曜日にクローガーが発表予定。このほかダナハー、インチュイットが水曜日に、ファースト・ソーラーが木曜日に投資家説明会を開催する。経済指標・イベントは水曜日の8月ISM非製造業総合指数(PMI)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、木曜日の新規失業保険申請件数などが注目される。
     
 今晩の米経済指標・イベントは8月雇用傾向指数、7月製造業新規受注など。企業決算は寄り前にコパート、オールド・ドミニオン・フレイトなどが発表予定。(執筆:9月5日、14:00)
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