NY株見通しー金融政策の見通しを巡り8月雇用統計に注目

 今晩は雇用統計などの経済指標に注目。昨日は米国債利回りの低下を好感しハイテク株が上昇したことでナスダック総合が小幅ながら5日続伸した一方、ダウ平均とS&P500が5日ぶりの反落と、主要3指数が高安まちまちとなった。8月月間ではダウ平均が2.36%安、S&P500が1.77%安、ナスダック総合が2.17%安とそろって下落したが、月間安値からは3指数ともに下落幅を大きく縮小して終了した。

 今晩は、来週月曜日がレーバーデーのため休場で、3連休前となるが、金融政策の見通しを巡り8月雇用統計が焦点か。今週発表された8月消費者信頼感指数、7月JOLTS 求人件数、8月ADP民間部門雇用者数、4-6月期国内総生産(GDP)改定値などが軒並み予想を下回る弱い結果となったことで9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り期待が高まった。今晩の8月雇用統計も弱い結果となれば、利上げ休止期待が引き続き株式市場の支援となることが期待されるが、予想に反して強い結果となれば、追加利上げ見通しが強まることが警戒される。雇用統計の市場予想は非農業部門雇用者数(NFP)が+17.0万人(前回:+18.7万人)、失業率が3.5%(同:3.5%)、平均賃金が前月比+0.3%(同:+0.4%)、前年比+4.4%(同:+4.4%)となっている。

 今晩の米経済指標は8月雇用統計のほか、8月ISM製造業PMI、8月S&Pグローバル製造業購PMI確定値、7月建設支出など。このほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁の講演も予定されている。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月1日、14:00)
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