NY株見通しー7月コアPCE価格指数などの経済指標に注目

 今晩は引き続き経済指標に注目。昨日は8月ADP民間部門雇用者数や4-6月期GDP改定値が予想を下回る弱い結果となったことで利上げ長期化懸念が引き続き後退。CEMのフェドウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は1週間前の20%から11.5%に大きく低下した。ダウ平均は小幅な上昇にとどまったものの、主要3指数はそろって4日続伸し、8月月間の下落率を大きく縮小した。テクニカルでは主要3指数がそろって2日連続で短期トレンドラインの50日移動平均線を上回り、投資家の不安心理を示すVIX指数は8月1日以来となる13ポイント台に低下するなどセンチメントも改善した。引け後の動きでは、予想を上回る決算や強い見通しが好感されたセールスフォースとオクタがそれぞれ時間外で5.58%高、9.15%高となった一方、弱い見通しが嫌気されたファイブ・ビローが時間外で5.33%下落した。

 今晩は引き続き経済指標に注目する展開か。今週は金曜日に発表される8月雇用統計が注目されるが、今晩は米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する個人消費支出(PCE)に注目が集まる。変動の大きい食品、エネルギーを除く7月コアPCE価格指数は前年比+4.2%と、前月分の+4.1%から小幅な上昇が見込まれている。予想以上の伸びとなれば、9月FOMCでの利上げ見通しが再び強まることが警戒される。

 今晩の米経済指標は7月個人所得・個人消費支出(PCE)、コアPCE価格指数のほか、新規失業保険申請件数、8月シカゴ地区購買部協会景気指数など。このほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁、コリンズ米ボストン連銀総裁の講演も予定されている。企業決算は寄り前にダラー・ゼネラル、キャンベル・スープ、ホーメル・フーズ、引け後にブロードコムなどが発表予定。(執筆:8月31日、14:00)
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