欧州外国為替市場概況・22時 ユーロドル、売り優勢

 14日の欧州外国為替市場でユーロドルは売り優勢。22時時点では1.0676ドルと20時時点(1.0735ドル)と比べて0.0059ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を0.25%引き上げたことが伝わると直後には一時1.0747ドル付近まで値を上げた。ただ、2023-25年のGDP見通しを全て引き下げるなど、景気見通しに対して弱気な見解を示すと一転下落。21時30分に発表された8月米小売売上高や8月米卸売物価指数(PPI)、前週分の新規失業保険申請件数が予想より強い内容になると売りが加速し、5月31日以来の安値となる1.0656ドルまで下げ幅を拡大した。
 なお、ラガルドECB総裁は定例記者会見で今のところ「景気は今後数カ月は低迷が続くだろう」「労働市場は引き続き底堅い」「経済成長に対するリスクは下方に傾いている」「インフレ、今後数カ月で低下を見込む」などと述べている。

 ドル円は上値が重い。22時時点では147.41円と20時時点(147.32円)と比べて9銭程度のドル高水準だった。良好な米経済指標が相次いだことで買いが強まり、一時147.56円と本日高値を付けた。もっとも、一時は4.28%手前まで上昇した米10年債利回りが一転低下すると147.10円台まで押し戻されている。

 ユーロ円は軟調。22時時点では157.38円と20時時点(158.16円)と比べて78銭程度のユーロ安水準だった。ECBがGDP見通しを下方修正したことでユーロ安が進み、一時157.21円まで下げ足を速めた。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:147.02円 - 147.56円
ユーロドル:1.0656ドル - 1.0752ドル
ユーロ円:157.21円 - 158.31円

(越後)
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