ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、続伸

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は148.88円と前営業日NY終値(148.37円)と比べて51銭程度のドル高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが優勢となった。米長期金利の上昇傾向が強まると全般ドル買いが活発化し、23時30分前に一時148.96円と昨年10月25日以来11カ月ぶりの高値を付けた。その後の下押しも148.73円付近にとどまった。
 なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時4.5457%前後と2007年10月以来の高水準を記録した。

 ユーロドルは続落。終値は1.0593ドルと前営業日NY終値(1.0653ドル)と比べて0.0060ドル程度のユーロ安水準だった。米金利上昇に伴うドル買いが入ったほか、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロを売る動きが広がった。24時前には一時1.0576ドルと3月16日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.10と昨年11月30日以来の高値を更新した。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「ECBはインフレ面でさらに前進した」「インフレは低下し続けているが、依然として高すぎる状態が長期間続くと予想」「ECBは利下げについて議論していない」と述べたほか、シュナーベルECB専務理事は「ユーロ圏の経済活動は明らかに減速している」「インフレ問題はまだ完全に解決されていない」などと語った。

 ユーロ円は反落。終値は157.72円と前営業日NY終値(157.93円)と比べて21銭程度のユーロ安水準。欧州景気への懸念から全般ユーロ売りが進むと、一時157.49円と日通し安値を更新した。また、ユーロ豪ドルは1.6474豪ドル、ユーロNZドルは1.7736NZドル、ユーロポンドは0.8669ポンド、ユーロカナダドルは1.4253カナダドルまで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:148.25円 - 148.96円
ユーロドル:1.0576ドル - 1.0657ドル
ユーロ円:157.49円 - 158.18円

(中村)
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