ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ユーロドル、5日ぶり反発

 28日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは5日ぶりに反発。終値は1.0566ドルと前営業日NY終値(1.0503ドル)と比べて0.0063ドル程度のユーロ高水準だった。米商務省が発表した4-6月期米国内総生産(GDP)確定値の統計では個人消費の伸びが前期比年率0.8%増と予想の1.7%増を大きく下回り、改定値のほぼ半分に下方修正された。また、全米リアルター協会(NAR)が発表した8月米住宅販売保留指数は前月比7.1%低下と予想の0.8%低下を下回り、昨年9月以来約1年ぶりの大幅な低下となった。一時は4.6861%前後と2007年10月以来の高水準を記録した米10年債利回りが4.56%台まで低下すると全般ドル売りが優勢となった。0時30分過ぎには一時1.0579ドルと日通し高値を付けた。市場では「月末・四半期末を控えて、足もとで膨らんだドル買いポジションを解消する動きが広がった」との声も聞かれた。

 ドル円は5営業日ぶりに反落。終値は149.31円と前営業日NY終値(149.63円)と比べて32銭程度のドル安水準だった。米個人消費や米住宅指標の下振れを受けて、米金利が低下に転じると全般ドル売りが優勢となった。23時過ぎには一時149.15円と日通し安値を更新した。
 ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。前日の安値148.86円が目先サポートとして意識された面もあり、そのあとは149円台前半でのもみ合いに終始した。

 ユーロ円は4日ぶりに反発。終値は157.76円と前営業日NY終値(157.16円)と比べて60銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると一時157.87円と本日高値を付けた。米長期金利が低下し、WTI原油先物価格が反落すると、金利上昇と原油高への過度な警戒が緩和し米国株相場が上昇。投資家の過度なリスク回避姿勢が後退したことも円売り・ユーロ買いを誘った。

本日の参考レンジ
ドル円:149.15円 - 149.63円
ユーロドル:1.0491ドル - 1.0579ドル
ユーロ円:156.71円 - 157.87円

(中村)
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