NY株見通し-金利動向に引き続き注目 経済指標は10月ミシガン大1年先期待インフレ率速報値など

 今晩は金利動向に引き続き注目。昨日は米10年債利回りの上昇が嫌気され、主要3指数がそろって5日ぶりに反落した。注目された米9月消費者物価指数(CPI)が予想を小幅に上回る伸びとなったほか、午後に実施された米30年債入札が低調な結果となったことも債券利回りを押し上げた。前日に短期トレンドラインの50日移動平均線を上回ったナスダック総合は再び同水準を割り込み、S&P500も50日移動平均線と100日移動平均線を目前に足踏み。ダウ平均は再び200日移動平均線を割り込んで終了した。ただ、週初来ではダウ平均が0.67%高と4週ぶりの反発ペースとなり、S&P500が0.95%高と2週続伸ペース、ナスダック総合は1.06%高と3週続伸ペースとなった。

 今晩の取引では引き続き米国債利回りに注目する展開か。経済指標では寄り後に10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が発表予定で、併せて発表される1年先期待インフレ率速報値に注目が集まる。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が言及したことで注目度が上がった1年先期待インフレ率は、9月に3.2%と2021年3月以来の低い水準となったが、10月も低下が続けば利上げサイクルの終了期待が一段と高まることになる。今週からスタートした第3四半期決算発表は、今晩は寄り前にJPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなどの大手金融機関の発表が続く。来週からスタートするハイテク・ジャイアントの決算ほど注目度は高くないものの、結果やガイダンスに要注目となる。

 今晩の米経済指標・イベントは10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同1年先・5年先期待インフレ率速報値のほか、9月輸入物価、9月財政収支など。このほか、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演も予定されている。企業決算は寄り前にシティグループ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴの大手金融機関のほか、ユナイテッドヘルス、ブラックロックなどが発表予定。(執筆:10月13日、14:00)
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