ロンドン為替見通し=中東情勢関連のヘッドラインに警戒しつつ、中銀高官の講演を見極める展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、中東情勢関連のヘッドラインに警戒しつつ、ビルロワドガロー仏中銀総裁やピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員の講演を見極めていく展開が予想される。

 中東情勢に関しては、イスラエルがガザへの地上攻撃を始めた場合には、ハマスを支援するイランが参戦を警告していることで、戦火は一気に拡大して第5次中東戦争が勃発する可能性が高まりつつある。そして、バイデン米大統領は、ハマスの完全排除を宣言して、数日中にイスラエルを訪問すると述べている。
 本日も、中東情勢の関連ヘッドラインに要警戒となる。

 ハト派のビルロワドガロー仏中銀総裁の講演では、利上げ停止を繰り返すことが予想されるため、ユーロの上値を抑える要因となる。
 ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員は、先日、「十分な措置を講じたか、追加措置が必要かはさらに微妙な均衡の問題になりつつある。ただインフレ率を持続的に2%にするため、必要なことを行っていく」とややハト派的な見解を述べており、本日の講演には要注目となる。

 中東情勢が緊迫化した場合、原油価格の上昇が警戒されるため、英国や欧州経済のスタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)への警戒感が、ユーロやポンドの上値を抑えることになる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0609ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:157.98円(日足一目均衡表・雲の上限)
・ポンドドル:1.2293ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:183.82円(10/12高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0448ドル(10/3安値)
・ユーロ円:156.56円(日足一目均衡表・基準線)
・ポンドドル:1.2037ドル(10/4安値)
・ポンド円: 180.85円(10/6安値)


(山下)
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