NYマーケットダイジェスト・2日 株大幅高・金利低下・原油高・ドル安

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.45円(前営業日比▲0.50円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.81円(△0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0622ドル(△0.0052ドル)
ダウ工業株30種平均:33839.08ドル(△564.50ドル)
ナスダック総合株価指数:13294.19(△232.72)
10年物米国債利回り:4.66%(▲0.07%)
WTI原油先物12月限:1バレル=82.46ドル(△2.02ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1993.5ドル(△6.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
10月米企業の人員削減数(前年比)    8.8%      58.2%
7-9月期米非農業部門労働生産性速報値
前期比                4.7%     3.6%・改
7-9月期米単位労働コスト・速報値
前期比年率             ▲0.8%     3.2%・改
前週分の米新規失業保険申請件数   21.7万件   21.2万件・改
9月米製造業新規受注(前月比)    2.8%     1.0%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて米金融引き締めの長期化に対する懸念が後退する中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.62%台まで急低下すると、全般ドル売りが優勢となった。この日発表の7-9月期米単位労働コスト速報値が前期比年率0.8%低下と予想の0.7%上昇に反してマイナスとなり、賃金の上昇圧力が和らいだこともドル売りを誘った。また、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い結果となり、労働需給の引き締まりが緩和しているとの見方が出たことも相場の重しとなり、22時過ぎに一時149.85円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢となり、150.55円付近まで持ち直した。149円台では押し目買いなどが入ったほか、米10年債利回りの低下が一服した影響を受けた。

・ユーロドルは3日ぶりに反発。欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏の10月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が速報値から上方修正されたことでユーロ買いが先行。NY時間に入り、米労働市場の軟化の兆しを示唆する雇用関連指標が発表されると、全般ドル売りが活発化し、22時前に1.0668ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米長期金利が低下幅を縮めたことでドル売りの勢いが後退すると、1時30分過ぎには1.0611ドル付近まで押し戻された。

・ユーロ円は反発。ダウ平均が一時570ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが広がった。22時30分過ぎには一時160.08円と日通し高値を更新した。その後の下押しも159.67円付近にとどまった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に4日続伸。前日のFOMCを受けて米金融引き締めの長期化に対する懸念が後退する中、本日発表された米指標が賃金インフレの鈍化を示す結果となり、米長期金利が大幅に低下した。株式の相対的な割高感が薄れ、買いが膨らんだ。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に5日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。7-9月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことが分かると、米金融引き締めの長期化に対する懸念がさらに後退し債券買いが広がった。

・原油先物相場は4日ぶりに反発。昨日のFOMC後、市場で利上げ局面が終了する可能性が高いとの見方が浮上したことで、投資家のリスク回避姿勢が後退したことが、原油相場を支えた模様である。

・金先物相場は3日ぶりに反発。昨日のFOMC後、市場で利上げ局面が終了する可能性が高いとの見方が浮上したことが、買いにつながった模様である。

(中村)
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