NY為替見通し=FRB要人の講演などに要注目、スタンバイ状態の介入には要警戒

 本日のNY時間では、米経済指標は9月貿易収支、同月米消費者信用残高などが発表されるが、両指標とも市場を動意づけるのは難しく、注目は米連邦準備理事会(FRB)要人の講演や3年債の入札になるだろう。米連邦公開市場委員会(FOMC)後から、米金利が神経質に上下を繰り返していることで、講演の些細な発言や、入札結果の好不調に米金利が敏感に反応し、ドルも大きく振れやすそうだ。

 本日予定されているFRB要人の講演予定は現時点では下記の通り(時間はいずれも日本時間)
・21時半、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁(ブルムバーグテレビのインタビュー)
・22時、グールズビー米シカゴ連銀総裁(CNBCのインタビュー)
・23時、バーFRB副議長(フィンテックの年次総会・質疑応答あり)
・23時50分、シュミッド米カンザスシティ連銀総裁(エネルギーと経済に関する会議の冒頭あいさつ・質疑応答無し)
・24時、ウォーラーFRB理事(セントルイスでの講演・質疑応答あり)
・翌2時、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁(NYエコノミッククラブでの討議・質疑応答あり)
・翌3時25分、ローガン米ダラス連銀総裁(シュミッドKC連銀総裁と同じ会議に出席・質疑応答あり)
 となっている。

 この中で今年は、KC連銀総裁以外は全て、米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有することで、講演内容が注目される。

 なお、ユーロ円が15年ぶり超の円安になるなど、ドル円以外の通貨でも円安地合いが続いていることで、本邦当局により円買い介入の警戒は高まっている。NY時間の薄い中での円買い介入がない場合でも、日本時間の早朝から介入を行うリスクがあることには警戒しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、11月2日高値150.97円が最初の抑え。その上は昨年10月21日高値151.95円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、大きなオプションがあることで節目の150.00円から本日のこれまでの安値149.94円近辺が支持帯。その下は3日安値149.21円。

(松井)
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