9日香港株=神経質な展開か、10月の中国物価統計に注目

 9日の香港市場は神経質な展開か。中国の景気減速が懸念されるなか、国家統計局が日本時間の午前10時30分に発表する2023年10月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)に注目が集まりそうだ。市場コンセンサス予想はCPIが0.1%下落(前月実績は横ばい)、PPIが2.7%下落(同2.5%下落)。結果によっては相場の波乱要因となる可能性がある。

 一方、市場の一部で米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終了したとの見方が広がり、8日の債券市場で米長期金利は4.5%まで低下した。これを受けてハイテク株などの高PER株が物色されれば、投資家心理の改善に繋がる可能性がある。

 8日のNY市場でダウ平均は8営業日ぶりに反落。前日までの急ピッチの上昇で過熱感が意識された。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅ながら9営業日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株では大手国有銀行の中国建設銀行(00939)が香港終値を下回った半面、国際金融株のHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、大型ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)が上回って引けた。
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