15日香港株=反発か、米利上げ打ち止めと中国の不動産市場てこ入れに期待

 15日の香港市場は反発か。前日発表された米10月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る弱い結果となったことで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げサイクルの終了見通しが強まると予想する。米長期金利の低下を背景に買い安心感が広がりそうだ。中国が低迷する不動産市場のてこ入れに動くとの観測も投資家心理を支えるだろう。中国人民銀行(中央銀行)が低所得者向け「保障性住宅」の建設や、「城中村」と呼ばれる都市の中に取り残された村落の再開発などに1兆元(約1370億米ドル)超の低金利融資を計画していると伝わった。

 中国国家統計局が午前に発表する予定の10月の小売売上高などの主要経済指標が注目の材料となる。また、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)、電気自動車メーカーの小鵬汽車(09868)、物流の京東健康(06618)がきょう、2023年7-9月期決算を発表する。

 14日のNY株式相場は大幅高。米10月CPIの結果を受けて金融引き締め懸念が和らぎ、10月に一時5.0%を上回った米10年債利回りは4.45%台に低下した。ダウ平均は3日続伸し、9月中旬以来の高値で終えた。ハイテク株主体のナスダック総合は大幅に反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて上昇。大型ネット株のテンセントと美団(03690)、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)、大型金融株のHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)がそろって香港終値を上回って引けた。
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